
昨日が3.11であったことはみなさんご存じだと思います。
マスコミでは3.11関連のニュースが多く取り上げられ、
あの日のことを忘れない。
といいつつも、8年経つと翌日の今日には3.11関連のニュースは極端に少なくなります。
ぼくは以下の出来事によって案外はっきりと印象に残っています。
人は嫌な思い出や辛かったことは悪気なく忘れたいのだということです。
やはり、生きていくためには、必然的に明日に向かって希望が持てることや目前の問題に気が向いてしまうものだと思います。
昨年のブログでも書きましたが、3.11の直後は反原発や脱原発の勢いが圧倒的に強かったように記憶してます。
まああれだけの事故があったのですから当然でしょう。
とはいえ、ぼくは自分が元々は否定的な人間であるからか、なにかに反対することに違和感があり、賛成応援できることはないかと考え、「自然エネルギーで行こう!」というグループを知り合いと立ち上げ、自然エネルギー推進のムーブメントを起こしたいと思っていました。
また2011.3.11の半年後くらいから、ゲームプロデューサーである自分だからこそできることはないかと考え、原発をテーマにしたゲームを反原発でも脱原発でも原発推進でもなく、ニュートラルな立場で原発というかエネルギー問題をテーマにしたゲーム「エネシフゲーム・インタビューズ」をつくろうと思うようになりました。
facebookでボランティアやプロボノでゲーム開発に協力してくれる人を募集し、一流のゲームディレクターである二木 幸生さんにディレクションをお願いしたりしました。
ゲームの内容は、新人記者が原発事故をきっかけに、実際の脱原発、原発推進、自然エネルギー推進をしている立場の方々にインタビューをしていき、最終的に自分はどの立場を選ぶのかというゲームです!
とはいえ、日常の仕事の合間につくるので、開発は思うように進まず、終盤は自社の開発陣にかなり手伝ってもらい、完成したのは3年後の2014年の3.11でした。
「エネシフゲーム・インタビューズ」のローンチ記念イベントには、菅直人元総理はじめ、ゲームに実名でボランティア出演してくださった方々も登壇してくださったり、今や外務大臣の河野太郎さんもビデオメッセージをくださったりして、多くのゲーム関連ネットメディアでは好意的にとりあげてくださったり、ありがたい評価をいただいたりしました。
しかしながら、3.11から3年も経ってしまっていたことが大きかったのだと思いますが、世の中に大きな影響を及ぼすまでには至りませんでした。
とはいえ、このゲームをつくって多くのことを学びました。
その中でももっとも強く印象に残ったのは一次情報を大切にしよう!ということです。
自分が本当に疑問に思ったり、こだわっていることについては、メディアや書籍等をとおした情報だけでなく、当事者に直接話しをききにいったり、現場に行ったりした方が圧倒的に得るものが大きいということです。
3.11で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、最愛のご家族やご友人を失った方々の心が癒やされることを心から願っております。
以下は、実名でボランディアでインタビューに応じてくださり、ゲームに出演してくださった方々です。あらためて深くお礼を申し上げます。
齊藤 純夫(ウィンドコネクト株式会社代表取締役)
金子 勝(慶應義塾大学経済学部教授)
三木 浩(サステナジー株式会社取締役)
高木 直行(東京都市大学原子力安全工学科教授)
奈良林 直(北海道大学大学院工学研究院教授)
加藤 登紀子(歌手)
澤田 哲生(東京工業大学助教工学博士)
河野 太郎(衆議院議員)
※順不同、敬称略、肩書きはゲーム配信当時のものです。
※「エネシフゲーム・インタビューズ」は現在は配信しておりません。
今日もここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
ぼくたち生きとし生けるものにとって今日も最良の一日でありますように(^∧^)